タミフルとリレンザではどちらが早く治る?

タミフルは有効成分をオセルタミビルとして、カプセル錠となった経口薬で、飲むことで体内に吸収されてウイルスの増殖を抑えます。
リレンザは有効成分をザナミビルとして専用の吸入器で吸い込むことで、感染源となる気道に直接取り込まれることで効果を発揮します。
どちらもノイラミニダーゼ阻害薬に分類される治療薬で、力価に関しては比較検証されたことはないので分かりませんが、ウイルスを細胞内に閉じ込めて増殖を抑えるという作用に違いはなく効果は十分に発揮されます。
インフルエンザが発症してからウイルスが増殖しきるまでに薬剤を吸収する必要があるため、どちらもタイムリミットとして症状が出てから48時間以内に使用することが条件となっていますが、タミフルは服用してから体に取り込まれ、さらに感染部位に達するまでに多少の時間がかかります。
はっきりした数値は出ていませんが、服用後から4時間後に体内で変化が起こるとされるため、タミフルでは4時間かかると考えておいても良いでしょう。
対するリレンザは薬剤を感染部位に直接吹きかけるように吸うため、粘膜から吸収して気道に到達するまで数十秒で効果を示します。
薬剤を投与する方法が吸入器という特殊なものであるため使いづらい点がありますが、即効性に関してはリレンザに軍配が上がります。
インフルエンザはウイルスの増殖を抑えることが鍵となるので、効果が同じであれば即効性のある方が有利と考えても問題はありません。
つまり、素早く吸収して効果を発揮するリレンザなら、インフルエンザの症状を緩和しやすく、早く治療ができると考えられます。
ただし、新型ウイルスではそれぞれに耐性株のあるウイルスが存在したり、服用の問題もあるので感染者の状態や感染状況によって使い分けるのが一般的です。
どちらが優れているという考え方はあまり意味がないので、医師の判断に任せて処方してもらうのが良いでしょう。

タミフルが新型インフルエンザには効かない?

タミフルは、新型インフルエンザには効かない話を良く耳にしますが、日本の政府は新型インフルエンザウイルスに対してタミフルは有効として、国民全体の45%以上に相当する6,800万人分強のタミフルなどを備蓄しています。
しかし、現実には、H5N1型亜種やH7N9型などはタミフルに対する耐性を有するインフルエンザウイルスが確認されており、日本国内でもタミフルが効き難いH1N1型が確認されています。
加えて、中米のグアテマラのコウモリから検出された新型インフルエンザウイルスのH17N10型は、全く新しい17番目のヘマグルチニンと10番目のノイラミニダーゼを有しており、タミフルなどのノイラミニダーゼ阻害薬への耐性の有無すら解明されてい無いのが現実です。
インフルエンザは、人の1,000倍を超える確率で引き起こされる抗原性連続変異を繰り返しながら、突如として抗原性不連続変異を引き起こし全く新型のウイルスに生まれ変わり、パンデミックを引き起こし多くの人の命を奪います。
その為、インフルエンザの最大の脅威は、突然新型ウイルスが現れる為に対策や準備が出来無い事にありますが、H7H9型は全く話が異なります。
インフルエンザは、一般的にウイルス株が手に入れば数カ月の製造期間は必要としますが、ウイルスに対するワクチンが製造され流行に備える事が出来ますが、H7H9型は2013年3月中国で確認されて以来、未だにワクチンが開発されてい無いのが現状です。
H7H9型は、エンベロープ上のヘマグルチニンが突然変異を引き起こし、人のタンパク質と非常に似ている事で人の免疫システムがほとんど機能し無い為、ステルスウイルスと呼ばれています。
この様に、従来のインフルエンザウイルスと全く違う機能を持った新型インフルエンザウイルスが数多く出現すると、タミフルの効かないインフルエンザウイルスも更に増える可能性があります。